『037_ようこそ地球さん』 [>小説・エッセイ]
こないだ読んだ『ボッコちゃん』に引き続き、
今回も星 新一さんのショートショート『ようこそ地球さん』を読んでみました。
『ボッコちゃん』に収録されていた作品と比べると、
今回は、1編の内容が少し長めで、
大人のための童話といったような内容になっています。
『ようこそ地球さん』というタイトル・・・
昭和36年4月にガガーリン少佐を乗せたソ連の宇宙船が発射され、
人類が初めて大気圏外へ出た時に臨時増刊号として出版された
『週刊朝日』の宇宙特集の中で発表した『不満』『神々の作法』『すばらしい天体』
の3編のタイトルとしてつけたものとのことです。
あとがきの中で、“宇宙進出”という時流が続き、作品依頼が増えたと語られていますが、
『ようこそ地球さん』に収録されている作品、確かに宇宙や宇宙人に関する話が多かったです。
その一方で、“宇宙進出”というような時事風俗と密着したものを
作品の題材として扱うと、その当時は人々に注目されたり、大事件だったりしても、
たちまち忘れ去られてゆくはかないものなので、ニュース的なものはなるべく避け、
普遍的なものを扱おうと自省したということも語られていて、凄く興味深かったです。
シェイクスピアをはじめ、名作と言われるクラシック映画など、
やはり時代が経っても色褪せない魅力を持っているものは、
普遍的なものを描いているものが多いですよね。
本書に収録されている『探検隊』は、
映画『南極物語』の題材にもなった事件に対して書いたものである
ということが語られていますけど、
マスコミが取り上げる内容に対して、
ちょっと突っ込んで考えてみるという、
こういった発想が、やっぱり大切なんだなぁ〜と思いました。
どれも凄くオモシロかったです♪オススメです!!!
収録作品
デラックスな拳銃/雨/弱点/宇宙通信/桃源郷
証人/患者/たのしみ/天使考/不満/神々の作法
すばらしい天体/セキストラ/宇宙からの客/待機
西部に生きる男/空への門/思索販売業/霧の里で
水音/早春の土/友好使節/蛍/ずれ/愛の鍵/小さな十字架
見失った表情/悪をのろおう/ごうまんな客/探検隊/最高の作戦
通信販売/テレビ・ショー/開拓者たち/復讐/最後の事業
しぶといやつ/処刑/食事前の授業/信用のある製品/廃墟/殉教
だみかん様、nice!どうもありがとうございます!!
by u_yasu (2010-11-21 00:45)
KOEELE_tokky様、nice!どうもありがとうございます!!
by u_yasu (2010-11-21 00:46)
今造ROWINGTEAM様、nice!どうもありがとうございます!!
by u_yasu (2010-11-21 00:46)
つなみ様、nice!どうもありがとうございます!!
by u_yasu (2010-11-25 02:00)